最近、家に1人で居る時に「ねぇ、Google!」と発声することが多くなりました。
今話題のスマートスピーカー≪Google Home≫を購入したからです。
スマートスピーカーとはAIを搭載した音声操作が可能なスピーカーのことです。
例えば「ねぇ、Google。今日の東京の天気は?」と話しかけると「今日の東京は最高気温20度、最低気温10度、晴れ時々曇りでしょう。」というように音声で答えてくれます。
今回はスマートスピーカーなど新しい端末の登場とともに変化してきた検索結果の表示について解説していきます。
目次
検索結果の表示について解説する前に、インターネットの利用方法の変遷について少し触れておきたいと思います。
今や幼児からお年寄りまで利用することが当たり前になったインターネットですが、その利用方法は時代とともに変化してきました。
インターネット黎明期には研究者や技術屋といった限られた人々が、大きなデスクトップPCでインターネットを利用していました。
その後、windows95の発売を皮切りにデスクトップPCが一般世帯にも普及し、2000年代にはビジネスマンを中心に持ち歩けるノートパソコンが人気になったことで、wi-fi(無線LAN)の技術も急速に発達してきました。
さらに近年では携帯電話やスマートフォン・タブレット端末、スマートウォッチ、ゲーム機などで誰もがどこでも簡単にインターネットを利用できるようになりました。
冒頭で触れたスマートスピーカーも登場し、インターネットの利用は私たちの生活の一部になっていると言っても過言ではありません。
このような利用端末の変化により、インターネットにおける検索方法や検索結果の表示にも変化が起きています。
今のところ最も主流な検索方法は「キーワード検索」ですが、TVCM等の効果もあり「音声検索」も徐々に普及してきています。
昔は1つのキーワードを検索すると、そのキーワードを含む全ての検索結果がただ表示されるだけでしたが、検索する人がより速くストレスなくたどり着けるように、さまざまな改良が成されてきました。
例えば…
・キーワードを誤って入力して検索すると、検査結果の一番上に「もしかして:〇〇」と表示され、正しいキーワードに導いてくれる
・検索窓(検索フォーム)にキーワードを入力している途中に、検索したいキーワードを予測して導いてくれたり、共起語(関連キーワード)を表示してくれる
・商品の場合、ネットショップでの販売価格を比較表示する
※上の画像の赤で囲った部分をナレッジパネルと言います。
・マップや画像、動画のプレビューを表示する
その他にも、好きな歌手の名前を調べると画像+基本情報が表示されたり、「ランチ」と検索すると現在地情報をもとに周辺のお店を検索してくれたりと、自分が探している答えにより早くたどり着けるようになりました。
さらに、これらの検索履歴から「歌手の〇〇が新しいCDをリリースしました」「〇〇駅周辺にこんなお店があります」というように、ユーザーにピッタリの情報を表示してくれる機能もあります。
※GoogleNowという機能です。さらに詳しく知りたい方はGoogleNow公式ページをご覧ください。
音声検索は上記のように改良されてきたキーワード検索を応用したものです。
音声検索ではキーワード検索のように単語のみを言うというよりは、「〇〇を教えて?」「〇〇って何?」のように話し言葉を使うことが多いように思います。
この話し言葉をAIが「〇〇と検索すれば答えがわかるはず!」と考え検索をかけ、最適な情報を音声で教えてくれるわけです。
現時点でこの「最適な情報」とは検索結果の1番目に当たると考えられます。
スマートスピーカーには画面がないため、2番目以降の検索結果や関連するキーワードについてユーザーが知る方法は今のところありません。
(おそらく将来的には、AIが発達することで2番目以降の検索結果についても尋ねると答えてくれるようになるとは思いますが…)
上記のような音声検索ならではの事情から、Googleでは2017年12月頃から検索結果の向上のためのテストが始まっているようです。
テストは検索結果の表示件数を減らすというもので、具体的には
・今まで=リスティング広告+オーガニック検索(自然検索)の検索結果10件
↓
・テスト=オーガニック検索結果5件、それ以降の結果は「もっと見る」をクリックし表示
というテストです。
個人的には、このテストの狙いは検索者が求めている情報に対し1発で正確な答えを出すこと、いわば音声検索時代に対応するためのものではないかと思います。
誰もが簡単にインターネットを利用できるようになったことで、似たり寄ったりな情報が氾濫し、中には誤った情報や意図的な嘘の情報があることも事実です。
今後は、今以上に「不要な情報」は排除され、正確な情報のみをスピーディーに表示できるような検索アルゴリズムが研究されていくことでしょう。